b. 体のなりたちとエネルギー代謝。           元のページへ。

摂取した食事を消化吸収してそれをエネルギーとして私たちは生活していますが、消化吸収したり動いたり考えたりする臓器は一度できたら永遠に使えるというものでありません。

たとえば赤血球は180日程度の寿命で新しいものと入れ替わらなくてはなりません。1日に1/180が入れ替わるので6ヶ月で総入れ替えと言うことになりこれが遅れれば赤血球が不足する貧血という病気になります。

胃の壁はいつも胃液という強酸の消化液にさらされているので活発に新陳代謝が行われているわけですがこれも遅れれば胃に穴が開く胃潰瘍になってしまいます。

前節でのべた消化吸収された3大栄養素でこれらを材料として新しい細胞を作り(同化作用)、栄養素を燃やして熱を作り臓器特有の作用のためのエネルギーにします。(異化作用)この作用を円滑におこなうために使われる物が酸素であり種々の酵素またビタミンなどです。

肺で酸素の取り込みを行う仕組みを呼吸器系、血管内の血液のなかで酸素や栄養素や水分などをうまく流す仕組みが心臓・大血管・毛細血管という循環器系、栄養素を取り込む仕組みを消化器系、尿で水分の調節や不要物を捨てる仕組みが腎・尿管・膀胱など泌尿器系、ものを考えたり、体のバランスをとったりする仕組みが脳神経系と言われます。

これらが協調して働いているのです。このバランスをくずすことが病気ということになります。